「三店方式」とは、パチンコ屋で交換した景品を現金化するための仕組みです。一見違法にも見えるようなこのシス……
パチンコの換金の仕方は?換金の仕組みと換金率、計算の方法や計算アプリを紹介
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日本にはカジノとよく似た形式のギャンブルであるパチンコ・パチスロがあります。
これらは風営法管理下において、「遊技」の結果で得た景品を合法的に換金することが可能となっています。
その換金のプロセスは実によく練られているのが特徴。そんなパチンコ・パチスロにおける換金化のメカニズムと流れを、これから説明していきます。
パチンコの換金の仕組み
プレイヤーは遊技の結果で得た出玉がある場合、それを精算し、レシート等を景品カウンターへと持って行きます。ここではお菓子やたばこといった一般景品と、後に換金できる特殊景品と交換することが可能です。
この特殊景品というものを特定の景品交換所に持って行くと、所定の値段で買い取ってくれるという仕組み。
買い取られた特殊景品は、そのパチンコ屋が特殊景品として交換するために必要なので、後にパチンコ屋へと卸すことになります。
このサイクルの中で登場する「プレイヤー」「パチンコ屋」「景品交換所」の三者を以て広く言われる「三店方式」と呼ばれています。
パチンコの換金の仕方
換金までのプロセスは大きく3段階あります。
- 出玉の計量
- 景品との交換
- 景品の換金
- 出玉の計量
まず遊技の結果で得られた出玉を計量します。パチンコ店の設備や最近流行のスマパチ・スマスロといった規格でその方法は異なりますが、カウントしたものをレシートやICカードの形で受け取ることになります。
- 景品との交換
続いて、レシートやICカードを景品カウンターに持って行って、特殊景品と交換します。一部では無人化されていて、自分で交換操作を行うところも。勝手が分からなければ、近くの店員さんに尋ねましょう。
- 景品の換金
最後に景品交換所へと特殊景品を持ち込みます。所内にいる係の人に渡すと特殊景品をカウントし、相応の金額を渡してくれます。
後から金額が違うと発覚しても受け付けてくれないので、必ずその場で受け取ったお金が合っているか確認するようにしましょう。
また、近い地域に複数のパチンコ店がある場合に起き得ることですが、間違った景品交換所へ持ち込んでしまっても、買い取りを拒否されるだけで、無理に安く買い取られて大損をするということは基本的にありません。
パチンコの換金率とは?
パチンコ店には換金率(交換率)というものが設定されており、これは得られた出玉を特殊景品と換える際に適用されるレートのようなものです。
一切の欠損が無い等価交換から、下はいくらでも設定できるのが特徴。
パチンコの場合、基本的に1玉4円で貸し出しているのに対し、その気になれば1玉0.1円で交換するといった極悪非道なことも可能です。
しかし、そこは賭け事。現在では換金率がどんなに低くても3円程度で、等価よりも若干低い程度に設定されていることがほとんどとなっています。
玉数で表記されることもあり、その場合何玉で100円になるかの個数で表記されます。
パチンコの換金率早見表
4円パチンコの換金率早見表
必要玉数 | 交換レート(1玉あたりの価値) |
---|---|
25玉 | 4円(等価交換) |
26玉 | 3.85円 |
27玉 | 3.70円 |
28玉 | 3.57円 |
29玉 | 3.44円 |
30玉 | 3.33円 |
1円パチンコの換金率早見表
必要玉数 | 交換レート(1玉あたりの価値) |
---|---|
100玉 | 1円(等価交換) |
104玉 | 0.96円 |
108玉 | 0.93円 |
112玉 | 0.89円 |
116玉 | 0.86円 |
120玉 | 0.83円 |
また、勝負としては等価交換の方が有利なのは明らかですが、非等価では不利なレートである分、パチンコの釘やパチスロの設定でプレイヤー側が勝ちやすく調整してくれることも多くあり、一概に不利とは言い切れません。
パチンコ換金計算ツールの紹介(換金計算アプリ)
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パチンコ回転数計算
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店舗や地域によって換金率は違う
2015年9月29日、東京都遊技業協同組合は行政からの射幸性抑制の要請を受け、等価交換を廃止しました。
全国の交換率の具体例として、最も高いレートの場合、パチンコは28玉交換、パチスロは5.6枚交換(千円あたり250玉または50枚貸し出しの場合)となります。
それ以下のレートについてはホールの判断に委ねられていますが、現時点ではほとんどのホールが「ライバル店の動向やお客様の反応を考慮し、上限のレートで運用するのが最善」と判断しているようです。そのため、実際には多くの店舗で上限の交換率が採用されています。
ご自身の最寄りのパチンコ店の詳しい換金率は、自分で交換もしくは友人・知人やネット上での情報交換場所が主となりますので、事前にネットやアプリ等から調べておくとよいでしょう。
パチンコの換金所はなぜ店内にないの?
よく勘違いされているのですが、三店方式だからと言って換金が簡単にOKとなっているわけではありません。
そこには不正の余地が入り込まないよう、特にパチンコ屋と景品交換所は別法人であることが求められます。そのため、景品交換所はパチンコ屋の中には存在できません。
たまに同じ敷地内にあるものを見かけますが、必ず「一旦パチンコ屋から出て辿り着くようになっていて登記上は違う住所にある」景品交換所へ持って行く格好となっているのです。
パチンコ“店内”での換金は違法?風営法で禁止されている4つのポイント
日本の法律ではパチンコ店を遊技場と規定しており、遊技場営業では風営法により以下のことが禁止されています。以下『ウィキペディア(Wikipedia)』三店方式ページ引用
- 現金又は有価証券を賞品として提供すること
- 客に提供した賞品を買い取ること(いわゆる「自社買い」)
- 遊技の用に供する遊技球等を客に営業所外に持ち出させること
- 遊技球等を客のために保管したことを表示する書面を客に発行すること
以上の事柄から、パチンコで獲得した球をそのままその店で現金に変える事は刑法で禁じる「賭博罪」にあたり、出来ないということになります。
ではどのようにして獲得した球を換金できるのでしょうか、これらの問題を解決し、利用客が出玉を換金できるように編み出されたのが三店方式という仕組みです。
パチンコの換金(特殊景品交換)をしてみよう
パチンコの出玉を特殊景品に変えてもらったら、交換所にて現金に交換してもらいましょう。ここではパチンコの特殊景品について解説します。
特殊景品とは?
店内のカウンターにて出玉を景品に交換してもらうと、見慣れないカードのようなものに交換してくれると思います。 一昔前はボールペンの束であったり、たばこであったり栞であったりしたようです。
店舗や地域によって中に小さな金のインゴットのようなものが入っていたり、ホログラムでキラキラしていたりと形や物は様々ですが、現在では金額ごとに色を分けたプラスチックのカードのようなものが多いようです。
これを景品交換所に持っていくと、その景品に設定された金額の現金に交換(買取り)してくれます。この方式を三店方式といいます。
三店方式とは?
パチンコやパチスロはギャンブルであるため、本来は胴元と客がいれば成り立つものです。
遊技という形で得た出玉を直接換金してしまえばいいのですが、それでは刑法に引っかかってしまい、お菓子やたばこといったモノとしか交換ができません。
そこで、少々まどろっこしいですが、それを迂回する形になる以下のような手順をプレイヤーに踏ませる三店方式を採用しています。
- 店内で遊技するための玉やメダルを貸し出しする
- 遊技の結果で得た玉やメダルを店内で精算し、レシート等に換える
- レシート等を景品カウンターで特殊景品と換えてもらう
- 特殊景品を景品交換所で買い取ってもらう(換金)
- 景品交換所が買い取った特殊景品はパチンコ店に納入される
このように特殊景品はパチンコ店→換金所→景品問屋の三者をクルクルと循環することになり、先述した風営法で賭博行為にあたると禁じた4つのポイントを全て回避しています。
ゆえに、この手順を遵守している限り、パチンコでの換金は合法というわけです。
三店方式という形で違法性を回避している
残る「4.遊技球等を客のために保管したことを表示する~」という部分は玉などを交換したレシートが当日のみ有効とすることでクリアしています。
ゆえに、この手順を遵守している限り、パチンコでの換金は合法というわけです。
ただ、パチンコ屋に関しては風営法だけでなく景品法といった縛りにも抵触しないよう運営する必要があるため、換金を巡る部分ではそう簡単な話ではないようです。
三店はそれぞれ別の会社が経営している
三店方式のうちプレイヤーはお客さんという意味合いが強く、残るパチンコ屋と景品交換所が業者という立場にあります。
そこに不正、例えば共謀して悪いことをしようとした場合、裏で結託しやすい業者側の2者であることは容易に想像がつきます。
そのため、パチンコ屋と景品交換所は別の法人であることを義務化しています。なお、東京都では景品交換所をTUCという組合で管理し、ここに加盟しているところであればどこでも特殊景品を買い取ってもらえるようになっており、大変便利なものとなっています。
換金所はどこにある?換金所の場所を探すコツ
パチンコ店員さんに聞いても教えてもらえない
パチンコにおける換金というものも、今でこそ三店方式のお陰で違法性を回避している状態となっていますが、昔は長い間グレーなものだと扱われていました。
そのためか、実際には自店の特殊景品を買い取ってくれる景品交換所の場所をパチンコ店サイドが教えても問題ないにもかかわらず、現在でも積極的に言ってくれないケースが多いようです。
ただし、店員さんに尋ねると明確に教えてはくれなくても「皆さんはあちらの方によく行かれますよ」といったヒントをくれる場合も。
初めての換金で困った場合でも、店員さんに尋ねてみるものいいでしょう。全く教えてくれない時は、特殊景品と交換した他のお客さんの後についていくのも一つの方法です。
換金所の営業時間は?何時までやっているの?
景品交換所の営業時間は対応するパチンコ店の営業時間とリンクしているケースがほとんどです。
例えば、パチンコ店が10:00~23:00までの営業となっている場合、景品交換所も10:00~23:00や11:00~23:10といった塩梅。
景品交換所の多くは途中で休憩時間を取るので、前もってチェックしておくことも大切です。
パチンコ換金はいくらからできるの?
パチンコ店の営業時間と同様に、最低交換額も地域やお店ごとに違っています。
九州などでは100円単位から扱っている地域もありますが、全国的に主流なのはワンコイン、即ち500円単位だそうです。
一方、東京都に関しては特殊景品に金を使っているため、世界的な金価格上昇の煽りを受け、千円単位となっています。
また、東京都以外でも、実際の金価格と連動して特殊景品額を決定するシステムを採用しているパチンコ店もあるので、そういった違いも楽しみの一つとなっていますが、こと勝負という面に関して言えば、最低交換額は低いほどロスが少なくなり有利になるため、特殊景品は意外と重要だったりします。
まとめ
過去のパチンコを取り巻く環境などから、現在でも多くの誤情報が広く伝わっていますが、こと換金という部分に関しては完全に合法です。
何も後ろめたい気持ちでプレイしたり、換金したりする必要は全くありません。その代わり、換金率や特殊景品に関わる部分において、地域や店舗ごとにちょっとした違いがあるなど、不利を被ったり、より勝ちやすくなったりする奥深さも用意されています。
中でもプレイヤーにとって特に重要なのは換金率でしょう。できる限り多くのパチンコ店の換金率を調べ上げ、貪欲に勝利へ邁進していきましょう。